タイ語とは
タイ語は、東南アジアに位置するタイ王国の公用語です。当教室で学習するのは、文書やテレビ・ラジオの放送、教育の場で用いられる標準語のタイ語です。もちろん、日本に方言があるように、タイにも中部地方、北部地方、東北地方、南部地方などで話される地域特有の方言があり、山岳部に住む少数民族の言語があります。
発音
初めてタイ語を聞いたときの印象は、耳に心地よい、やさしいひびきのことばだと感じる方が多いのではないでしょうか。その理由のひとつは、アクセントの一種である声調(音の高低のパターン)が関係しています。タイ語の声調は5つあります。声調が違うと意味の違う言葉になることがあります。
母音については、日本人には「エ」に聞こえる音が2種類、「ウ」に聞こえる音が3種類…など日本人になじみのない音があります。タイ語特有の音を区別して発音できないために、相手に理解してもらえなかったという話をよく聞きます。通じるタイ語を話すには、発音が大きなキーになりますので、初歩の段階できちんとマスターしましょう。
文法
文の構造は、基本的に主語+動詞+目的語の語順です。日本語の「て・に・を・は」のような助詞はなく、主語や時制などによる語形変化はありません。ですから、語順がとても重要になります。
〔日本語〕 〔タイ語〕
例 私は会社へ行く 私 + 行く + 会社
修飾語と被修飾語の語順が日本語と違うので注意が必要です。
〔日本語〕 〔タイ語〕
例 美しい花 花 + 美しい
私のかばん かばん + の + 私
文字
インドの文字に起源をもつタイ文字が使われています。タイ文字は表音文字で、子音文字を中心に上下左右の位置に母音文字が組み合わさり、その上部には声調記号等が書かれます。書くときは左から右の方向に書き進めます。英語のように単語での分かち書きはせず、句読点もつけません。意味や文単位でスペースを空けて書きます。
当教室では、まず国際音声記号(IPA)というローマ字表記のテキストを使います。これはタイの人には使われていない(外国語学習者のための)文字ですが、とにかく会話だけでも先に覚えなければならない学習者を考慮しています。発音を正しく身に付けていただくためにもカタカナのテキストは使用しません。タイ文字については「基礎3」講座から勉強します。文字を勉強することでタイをより良く理解できるようになります。